定期健診のすすめ
みなさんはどんな時に歯医者さんに行こうと思いますか?
ある調査では歯科受診のきっかけは
「腫れ」「痛み」「出血」があったからという理由で
約63%だそうです。
具体的な痛みや目に見える現象を実感しない限り
歯科を受診しない人が多数を占めているのが現実であり、
歯周病や健診、歯石除去よりもむし歯の治療を目的に
受診する方のほうが多いとのデータが出ております。
歯周病は歯を失う1番の原因となるもので、
実はむし歯よりも厄介な病気です。
また、自覚症状がなく進行するものであり、
異常を感じた時にはかなり進行してしまっているケースが
多いです(ガンと一緒ですね!恐ろしい!!)。
むし歯にしても、進行している場合には神経の処置や
被せ物をしたりして回数がかかってしまいます。
最悪歯を失う可能性も否定できません。
では、歯を失わないようにするには
どのようにしたらよいでしょうか?
どんな病気にも言えることですが、
早期発見・早期治療が重要となります。
そして、そのためにも定期的な健診が重要となるのです。
予防の先進国であるスウェーデンでの定期健診の受診率は
ほぼ100%で80歳の時点での残存歯数は約15~20本です。
それに対して日本の定期健診の受診率は16%ほどで
80歳の時点での残存歯数は約5本だそうです。
まだまだ日本では歯科の定期健診が浸透しておらず、
歯を失ってしまう方が多くいらっしゃいます。
歯科の定期健診にまつわる面白いデータを一つご紹介します。
歯科の定期健診を受けている人は生涯治療費が
平均よりも低く済むというのです!
その調査によると、歯科の定期健診を受けている人は
48歳までは治療費が平均を上回るもののその後逆転し、
年齢を経るにつれて差は広がり65歳の段階では
平均の6割程度の負担となっているということです。
結果的に歯科費用を含めた生涯治療費でも平均を下回ると
結論づけたそうです。
口腔内に異常があると食事が偏ったり
歯並びが悪くなったりして、糖尿病や肥満、骨粗しょう症などの
全身疾患や肩こりを招き、体全体の健康に影響を及ぼします。
歯科の定期健診を受けることによって、
歯だけでなくて全身の健康も保たれて治療費が
少なくなるなんて一石二鳥ですよね!
歯を守るため、全身の健康を守るため、
そして治療費の節約のためにもぜひ定期健診を始めてみませんか?
参考:トヨタ関連部品健康保険組合・豊田加茂歯科医師会合同調査結果
歯科衛生士 八島貴世