ライフステージに応じたお口の健康管理2
前回からライフステージに応じたお口の健康管理について
お話しています。
今回は生後10ヶ月頃の赤ちゃんを対象とした歯磨き方法に
ついてお話しようと思います。
まず生後10ヶ月頃の赤ちゃんのお口の中はどのような
環境なのかをお話します。
この時期は個人によって歯の生え始めに違いがあると思いますが、
上下の前歯が生えてきます。よだれ(唾液)が多くなり離乳食も
始まります。
何でもお口の中に入れようとする時なので、これらの刺激により
唾液分泌が活発になるのと精神発達上口唇期と呼ばれる時期
でもあります。
手軽に出来るむし歯予防は、食後に砂糖の入っていないお茶や
お水を飲ませるだけでも良いと思います。
それはお口の中に残っている食べ物のカスをとるのに効果的です。
おうちの方が赤ちゃんの歯磨きを行いましょう。
歯ブラシでゴシゴシ磨くのではなく、赤ちゃんの頭を膝の上に
乗せ濡れたガーゼで歯の裏表をこすってみましょう。
この時期にいきなり歯ブラシでゴシゴシ磨いてしまうと赤ちゃんは
嫌がってしまいます。
歯の本数が増えてきたら赤ちゃん用の歯ブラシで磨いていきます。
この時に赤ちゃん自身で磨く習慣をつけると共に歯ブラシに
慣れてもらうチャンスになります。
最後におうちの方が仕上げ磨きを行って下さい。
生後10ヶ月頃は、母乳やミルクも少なくなる時期なので
夜間の授乳と授乳させながらの就寝を避けるようにしましょう。
就寝中は唾液分泌が減少するのでむし歯を作りやすい環境に
なってしまうので気を付けましょう。
歯科衛生士 矢作順子