虫歯予防のフッ素とキシリトール
皆さんはフッ素とキシリトールを聞いてなにをイメージしますか?最近ではガムや歯磨き粉色々なものに含まれているのを目にしますが、なにが歯に良いのか疑問に思いませんか?
今回はフッ素とキシリトールの違いについてお話致します。
*フッ素 とは・・・
正式には「フッ素」とは元素を意味します。ですから、食品や虫歯予防に使っているものは「フッ化物」といいます。
このフッ素は自然界のいたるところ(動植物、大気、降水、河川水、海水、土壌中)に存在しています。例えば、海水には1.3ppmと水道水フッ化物添加(0.8ppm)よりも高濃度に存在しています。
海水 1.3ppm
水道水フッ化物添加 0.8ppm以下
また、私たちの体の中ではカルシウムと同じく歯や骨の構成成分として、ミネラルの中では9 番目に多く存在しています。
当院でも良く使うフッ化物(NaF)は天然の岩石であるほたる石や水晶石から精製される天然のフッ化物なのです。また、ほとんどの食品に自然に含まれています。
食品に含まれるフッ化物濃度
穀類 0.1~2.5ppm(mg/kg)
豆類 0.5~3ppm(mg/kg)
肉類 0.3~2ppm(mg/kg)
野菜類 0.1~1ppm(mg/kg)
果実類 0.1~1ppm(mg/kg)
*効果・・・フッ化物の応用法にも異なりますが、歯を強くし、虫歯の予備軍の場所を保護してくれると言う働きがあります。
*キシリトールとは・・・
*天然素材の甘味料で、白樺や樫を原料に主にフィンランドで生産されています。
私たちの身近なところではイチゴやラズベリー等の果実やレタスやほうれん草などの野菜などに含まれています。
体内では肝臓で1日に5~15g生産されています。その安全性はWHO(世界保健機構)でも認めている安全な甘味料です。
*効果・・・キシリトールは虫歯の原因となる酸を発生することが出来ません。しかも、虫歯菌はキシリトールを食べる事でエネルギーを消耗して弱ります。
キシリトールは唾液の分泌を刺激し、お口の中の中和を促進させてくれます。唾液中のカルシウムを歯に取り入れてくれ、フッ素と同様に虫歯予備軍の場所を直してくれる働きがあります。
今回フッ素とキシリトールの違いについてお話しいたしました。では、実際どのように利用するのが良いのかを次回お話致します。
婦長 橋本奈弓