インプラントと医療費控除の関係

インプラントの治療費は、医療費控除の対象となります。医療費控除とは、年間で支払った医療費のうち、一定額を課税所得から差し引くことができる制度のことです。確定申告の手続きを要するので面倒に感じるかもしれませんが、場合によっては多額の医療費が返還されることもあるので、少し手間をかけてでも行うことをおすすめします。

インプラント治療は、多くの場合保険適用にはなりません。しかし医療費控除の対象となり、手続きすることでインプラント治療費の一部が戻ってくる場合があります。よってインプラント治療による医療費負担を軽減することになります。所得に応じて返還される金額は異なるので、インプラント治療に対してどれほどの返還金があるかは一概に言えませんが、インプラント治療により医療費負担を軽減することになりますので、利用しない手はないと思います。

医療費控除制度においては、年間10万円を超える治療費が控除の対象となります。申告期限は、医療費の支払をした翌年から5年間とされていますのでお気をつけ下さい。なお、「医療費控除＝実際に返還される金額」ではありません。算出方法は、「医療費控除額　×　所得税率＝実際に返還される金額」になります。

先述したとおり、インプラントは医療費控除の対象ですが、その治療が医療ではなく審美目的として行われた場合にはその限りではありません。インプラント治療が医療費控除の対象となるのは、虫歯や歯周病、外傷等で歯を損失したケースなどです。また治療自体にかかった費用だけでなく、次のような費用についても医療費控除の対象項目に含まれます。

治療前のCT検査・診断、人工歯の作製、その他治療費、薬代、メインテナンス、術後の消毒・抜糸、メインテナンスで通院するための交通費（※自己所有車で通院する際のガソリン代・駐車場代は対象外）などが対象となります。このように、歯科で支払った医療費以外も含まれるなど、控除の対象となる項目は多岐にわたるので、あらかじめ確認しておかれるとよいと思います。